看護師と理学療法士の異なるポイント

看護師と理学療法士は国家資格を必要とする医療関連の専門職ですが、これらを比較すると仕事内容に大きな違いがあると認識することができるでしょう。

看護師は、医師と患者を円滑に繋ぐパイプのような役割を果たします。毎日患者の採血や点滴をして、血圧や体温などを測ってバイタルチェックをするのです。数値的なものだけでなく、顔色を見たり呂律が回っているかなども確認して患者の健康状態を把握し、そこで何か問題があれば直ちに医師へ報告します。逆をいえば、もし問題が生じているにも関わらず察知が遅れて報告も後手後手になれば、患者の身に危険が及ぶのです。急病などわかりやすい病状が出ている場合は誰でも気づきますが、わずかな異変を察知できるのが看護師です。それだけ看護師は気が抜けず、医師と同様に患者の命を預かっている仕事になります。

理学療法士は、リハビリの専門職として歩行訓練やマッサージを行う仕事です。体が不自由でなかなか動けない人に、基本的な動作ができるように施したり、今より悪化しないようにサポートします。同時に体だけでなく心のケアも必要になってくるでしょう。体が不自由になればストレスが溜まりますし、思い通りにならない現実にイライラするので心を落ち着かせる言動をしなければなりません。

このように、看護師と理学療法士は人を健康体に導くという点では合致していますが、その過程は大きく違います。どちらも疾患や障害で不便な思いをしている人を相手にしますが、違いがあることをしっかりと認識して仕事に取り組む必要があるのです。